大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)73 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人霧生昇の上告趣意について

論旨は、原判決が量刑判断に被告人の前科者たることを斟酌したことは、憲法第

一四条第一項に違反すると主張する。しかし原判決は、第一審判決判示第三の暴行

罪に関する量刑の一事情として、諸般の事実と共に、右犯罪が詐欺、恐喝、傷害に

よる前刑の執行猶予期間中に行われたことをも斟酌すれば、第一審判決の量刑は不

当ではないとの趣旨を判示したに止まり、所論のごとく被告人が前科者であるが故

に然らざる者との間に量刑上重大な差異を設くべきことを判示しているものではな

いことは、判文上明らかなところである。されば所論違憲の主張はその前提を欠く

ものであるのみならず、犯情によつて量刑を異にすることは憲法第一四条第一項に

違反するものでないことは当裁判所判例の趣旨とするところである(昭和二三年(

れ)第七〇号、同年五月二六日大法廷判決参照)。論旨は理由がない。

記録を調べても本件につき刑訴第四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴第四〇八条第一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判

決する。

昭和二八年六月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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